就職活動を始めるときに必ず必要になるのが「履歴書」です。履歴書は、自分のことを相手に伝える大切な自己紹介シート。中には、「どう書けばよいのか」「体調や生活面のことをどのように伝えるか」といった不安を感じる方もいるかもしれません。ここでは、履歴書を準備するときの基本的な考え方や書き方のポイントをまとめました。
1. 履歴書は「あなたの魅力を伝える道具」
履歴書は単なる書類ではなく、面接へつながる「きっかけ」です。すべてを完璧に書かなければならないわけではありません。大切なのは「相手に伝わりやすく整理すること」と「働きたい気持ちを表すこと」です。
特別な履歴書の書き方があるわけではありません。基本の形は誰も同じ。ただし、自分のペースや健康面を考えて工夫することが大切です。
2. 基本項目の書き方
① 日付
提出日の日付を書きます。西暦でも和暦でも構いませんが、統一するようにしましょう。
② 氏名・住所・連絡先
丁寧に書きます。電話番号やメールアドレスは、必ずつながるものを。
③ 学歴・職歴
・学校は中学卒業から書くのが一般的です。
・職歴は、アルバイトや短期の仕事も書いてよいですが、「働いた経験」を整理して書きましょう。
・空白期間があっても大丈夫です。あとで面接で説明できるように、「療養のため休養」など正直に伝える準備をすれば安心です。
④ 免許・資格
就労に役立つ資格やスキルがあれば必ず記載。資格がなくても「PC基本操作」などスキルを書いても構いません。
3. 志望動機の書き方
履歴書で一番迷うのが「志望動機」ではないでしょうか。
志望動機には「なぜその会社で働きたいのか」を簡単にまとめます。
ポイントは以下の3つです：
- その仕事に関心を持った理由
- 自分の強みや経験をどう活かしたいか
- 働くことでどう成長したいか
例：
「パソコンでの入力作業が得意で、これまでの練習を活かしたいと思い応募しました。体調に合わせてコツコツと続けることが得意です。御社で経験を積み、社会人として成長していきたいです。」
4. 配慮事項の伝え方
就職を目指すときには、「自分にとって安心して働ける環境」をどう伝えるかが大切です。
- 開示して働く場合
→ 履歴書に「配慮が必要」と記入したり、自己PR欄で伝えます。
→ 例：「体調を安定させるため、週に1回通院しています。そのため通院の時間に配慮をいただけると助かります。」 - 伝えずに働く場合
→ 履歴書には特に書かず、一般的な書き方をします。
どちらが正しいということはありません。自分にとって働きやすい環境を選ぶことが大切です。
5. 自己PRの書き方
自己PRでは「強み」や「工夫していること」を具体的に伝えると良いでしょう。
例：
- 「同じ作業を正確に続けることが得意です」
- 「体調管理のために生活リズムを整える工夫をしています」
- 「人の話を丁寧に聞き、確認してから行動することを心がけています」
無理に大きなことを書く必要はありません。日常で意識している小さな工夫も立派な強みです。
6. 書き方の工夫と注意点
- 丁寧な字で書く（読みやすさが第一）
- 誤字・脱字を見直す
- 空欄をできるだけ減らす（書ける範囲で構わない）
- 下書きしてから清書すると安心
また、体調に合わせて少しずつ準備するのも大事です。1日で完成させる必要はありません。
7. 履歴書を書くこと自体が「練習」
履歴書は就労のための第一歩。書くことによって「自分の経験や強みを振り返る時間」になります。最初から完璧でなくても大丈夫。支援員や身近な人に見てもらいながら直していけば良いのです。